インドのメトロとAI問題
私がインドを旅行したのはかれこれ15年前、2007年になります。まだスマホもなければプリペイドSIMなんてのもなく、ソフトバンクのホワイトプラン980円な分厚い折りたたみ携帯の国際ローミングをお守りとして握りしめ、インドにしては珍しくビーチリゾートなラクシャディープ諸島から、タージマハルなど数々の遺跡、そして首都のデリーまで1か月くらい移動しました。社会人とは思えない行動ですが、転職の谷間を活用した次第です。
これはこれで一冊本を書けるくらいの内容なのですが、本日は手短に、最近のニュースを見てつくづく思う話題をひとつ。
首都のデリーには、デリー・メトロという地下鉄があります。
日本の資本やら技術やらが関わっていることもあって、日本人旅行者としては違和感のない仕組みな一式なのですが、インド南部からたっぷり1か月旅行してきた当時の自分としては、「すげー、案内看板が懇切丁寧だ!」「うお、自動改札だ! 未来かここは!」とインドカルチャーにやられまくっていた身に染みる内容ばかりでした。
その一方で、インド各地で見てきたお馴染みの光景もありました。有人の窓口と、そこに並ぶ大量の人々です。というか、自動券売機があるのに、なぜかそこには誰も並ばず、みんな窓口に並んでます。自動改札なのに。(2007年当時。現在はさすがに自動券売機もそこそこ利用されているようです)
その時はもう久しぶりに対面した文明の利器が嬉しく、ふつーに券売機で買ってさっさと鉄道に乗って帰ってきてしまったのですが、帰国後ふと疑問に思って調べてみたところ、理由が「券売機に仕事を奪われる」と反対運動が起き、有人窓口を残した、そして人々も機械に対してなんとなく不安があり、有人窓口ばかりに並んでいた、ということだそうです。...ということを2007年当時なにかで読んで、なるほどと納得したのですが、今ググってみるとそんな情報まったく出てこないですね。ガセだったんですかね。
ちなみに現在は券売機だけの駅も増えてきているようです。
...というわけで、15年前に自動改札を目にして驚愕したインド人と、現代の生成AIを目にして驚愕した日本人、所詮同じ穴のむじなでしたね、という感じです。はたして2040年くらいには、恐れている通りAIに仕事を奪われて路頭に迷う人々であふれているのか、それとも2023年現在でもガツガツ他の仕事をしているインドの皆様のようになるのか、15年後位に答え合わせをしたいと思います。
最後に、今回のテーマとは関係ないですが、ホントコレナ、な記事をついでに2個ほど見つけたので紹介しておきます。