足がしびれて寿命がちぢんだ

 きっかけは昨年6月でした。

 Oku-sanが海外出張ということで、わたくしが久しぶりに子供の隣、つまりOku-sanのベッドに寝たのですが、このベッドがフランスベッドのそれなりに(うち的には)高価なマットレスで、体に良いことさえあれ悪い影響はないかと思ってました。ところが次の日朝起きてみて、突然の耐え難い腰痛の発生ですよ。もう立ってるのもつらいくらい。なんなら寝てても痛い。よりによってOku-sanの不在の時なので、小学生どもの日常をワンオペ対応せねばならず、イテテイテテ言いながらもなんとか学校に送り出し。さらにアホなことに「こんな時こそ」と痛みを我慢して日課の2kmジョギングをしてしまったのですね。これでとどめがさされ、もう何かしらないと直立できない状態に。いろいろ調べてコルセットが有効ということがわかったので、慌てて杖つきながらドラッグストアに向かい、なけなしの「がんばろう さいたま!商品券 第2弾 」の残額を使い果たしてコルセット買い、なんとか日常をこなしました。本当がんばろう おれ!という感じの期間でした。

premium-gift.jp

 その後、日時の経過とともにだんだんと腰の痛みはとれ、コルセットも1週間程度で外せるようになったので「まあいいか」で医者にもいかず済ませてしまっていたのですが、しばらくすると、どうも長時間立ったり歩いたりするとき、右足だけやたらとしびれることに気づきました。一晩寝れば治るのですが、仕事での長時間の立ち合いや山歩きの時など徐々に「キテます」の頻度が増えていきました。でもとりあえず放置。なんとなく過去にこの手の症状の記事か何かを見て、すごく怖い病気の可能性がある、ということをおぼろげに覚えていて、あえて調べることを避けていたというのもあるかもしれません。

 

 で、目をそらし続けて10か月、今年の春、一念発起して調べてみたのです。その結果がこれです。

 

www.ncgg.go.jp

 脊柱管狭窄症と閉塞性動脈硬化症のいずれかの可能性、とのことでした。どっちも漢字を読んだだけではさっぱりよくわからないのですが、ものすごくざっくりいうと、前者は「やばくないやつ」後者は「やばいやつ」です。どれくらいやばいかというと、「この症状がでてからの生存率は大腸ガンより低い」です。ほぼザラキですね。

 

www.municipal-hp.hikone.shiga.jp

dic.pixiv.net

 見てもらう病院は前者が整形外科で後者が内科になるのですが、とりあえずなんとなくやばいやつから疑ったほうがいいかと思い近所の内科に行ってました。田舎なので、だいたいこの種の医院はだいたいおじーちゃんおばーちゃんであふれてますね。「嗚呼、すでにこういう人たちの仲間入りなのか...」と覚悟しながら呼び出しを待ちます。お客の総シルバーっぷりにも決して負けないエクセレントシニアな先生に見てもらい、「あー、たしかに両方の可能性がありますねー。閉塞だとたいへん。とりあえず血圧測りましょう」とのコメントをいただく。寝転がって両手両足の血圧を測る装置で計測。ふつーは手よりも足のほうが血圧が高いはずなのですが、この病気だと足だけ、特に片足だけ血圧が低くなるそうです。計測はすぐに終了。機械の表示をこっそり覗いてみると、

 

「閉塞の可能性あり」

 

 とバッチリ親切な自動判定赤表示。

 終わった。

 人生終わった。

 

 改めて先生の診察があるまで、待合室でこの症状になった人のその後の生活などスマホで調べようとしますが、いきなり余命5年とか突き付けられたわけですからもうプルプル手が震えてまともに調べごとなどできるはずがありません。とりあえずポケモンGOを起動して相棒のイーブイをひたすらなでなでして何とか落ち着きを取り戻そうとしました。

pokemongo-raku.com

 地獄のような30分程度の待ち時間が過ぎ、改めて計測結果を先生からご説明。

 

 「両手両足とも、手より足のほうが血圧が明らかに高い。これは、内科的には問題ないということです。よって、近くの良い脳神経外科を紹介しますので、そちらで脊椎のMRIとってもらってよく調べてもらってください。」

 

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 とりあえず私は、次に機会があったら手足血圧計測機の液晶画面をフルスイングでたたき割ってやるということを心に固く誓いました。グッバイ自動判定、ビバ人力判定。

 結局その日の午後に、紹介された脳神経外科のほうに紹介状持っていき、その場でMRI取ってもらって(初体験でしたがあれも実際15分轟音に耐えねばならずそれなりに苦行ですね) 改めて、腫瘍があったり椎間板が飛び出したりしていることはなく、何番だかの背骨のクッション部分が加齢ですり減ってしまっていることが確認され、それによる神経痛、通称坐骨神経痛と診断されました。

 

www.minamitohoku.or.jp

 MRI画像では背骨周りの筋肉がそれなりに鍛えられているようなので、そのため日常生活では症状が出にくいとのこと、この調子で今後も内筋を鍛えてくださいとの補足コメントもいただきました。

 ということで、診断の結論としては余命宣告はありませんでしたが、精神的に寿命は10年は縮んだ気がします。